全体の目次
目次を開く ※最新話は三十一話です
第一章 夕闇の出会い
第二章 神様
第三章 探索(連載中)
第四章 夢
第五章 闇
第六章 真実
最終章 二人の夏休み
あらすじ
殺人を犯して死刑を待つ22歳の元大学生、灰谷ヤミ。
時空を超えて世界を救う、魔法使いの火置ユウ。
運命のいたずらによって「刑務所の独房」で出会った二人。
二人はお互いの人生について、思想について、死生観について会話をしながら少しずつ距離を縮めていく。
しかし刑務所を管理する「カミサマ」の存在が、二人の運命を思わぬ方向へと導いて……。
なぜヤミは殺人を犯したのか?
なぜユウはこの独房にやってきたのか?
謎の刑務所を管理する「カミサマ」の思惑とは?
二人の長い長い夏休みが始まろうとしていた……。
各章の解説
第一章 夕闇の出会い
灰谷ヤミと火置ユウ出会いの日。お互いの自己紹介と、カミサマの登場。
第一章の目次を開く(第一話~第六話)
第二章 神様
二人が出会って2日目の物語。ヤミが信じる「自分の神様」の話を聞くユウ。そして、刑務所オーナーである謎の「カミサマ」との出会い。
第二章の目次を開く(第七話~第十七話)
第三章 探索
出会って3日目から5日目までの物語。刑務所フロアの自由行動が解禁され、施設の謎を探るユウとヤミ。会話を通して徐々に距離を縮める二人。
第三章の目次を開く(第十八話~第二十六話)
第四章 夢(連載中)
出会って6日目から9日目の物語。他の囚人と出会うユウ。ユウとヤミがする命がけの冒険。ヤミが見る、二つの夢。自分の死を感じて、ユウへの気持ちの変化に気づきつつあるヤミ。死が近づくヤミに、心の痛みを覚えるユウ。
第四章の目次を開く(第二十七話~第四十一話)
第五章 闇
出会って10日目から16日目の物語。ヤミの死刑まであと半月ほど。本人から明かされるヤミの殺人の全貌。彼の最後の『神様』の話。
第五章の目次を開く(第四十二話~第五十三話)
第六章 真実
灰谷ヤミの死刑まで残り3日から死刑直前までの物語。彼の過去の真実。カミサマとの取引。
最終章 二人の夏休み
二人の夏休みが始まる。
登場人物
灰谷ヤミ(22)
死刑囚。夕闇色の髪、金色に見える瞳を持ち、長身で細身の体型。大学2年生のときに殺人を犯し、死刑を言い渡される。
「悲劇的な人生」の彼は、10歳のときからずっと自分だけの神様を信じて生きてきた。いつか神様の元で神様に愛されることが彼の夢。
物腰穏やかで素直、思慮深い性格だが、一つのものを信じ通す異常な執着心を垣間見せる。
好きなものは、海と空と猫と本。嫌いなものは、うわべだけの会話と考えなしに話す人。
火置ユウ(21)
黒くウエーブしたセミロングの髪、宇宙色の瞳、やや小柄な魔法使い。「時空の魔女」として異なる時空を行き来しながら、崩壊しそうな世界を直す仕事をしている。
11歳の時に時空の渦に巻き込まれて魔法使いになってからというもの、あらゆる世界を旅しながら魔法の腕を磨いてきた。
個人主義者でプライドが高い。感受性が高いところが強みでもあり、弱みでもある。
好きなものは、パンとチーズと魔法と見たことのない景色。嫌いなものは、全体主義と多数決。
カミサマ
ヤミが囚われている刑務所を管理する謎の人物。
2メートルもあろうかというほどの長身に長い手足。ひょろっとした体型。顔は若く見えるが、髪もヒゲも真っ白。ヒゲは豊かで、いわゆる『神様っぽい』白づくめの装束に身を包む。
見ている人を不安にさせるアンバランスな出で立ち。